絶景!小浜島で楽しめる人気のクルージングツアー3選をご紹介!
目次
小浜島のクルージング
みなさんはクルージングという言葉を聞いて、どのようなものを思い浮かべられるでしょうか。一般的にイメージされがちなのは、クルーズ船に乗って海上散歩を楽しむ船旅ではないかと思います。Googleなどの検索エンジンでクルージングと検索した際も、上に出てくるのは豪華客船などに乗っての遊覧が主となっています。
しかし、本来のクルージングはクルーズ船に限らずヨットなどの小型船も含めた巡航を意味していて、転じてカヌーやSUPなどのアクティビティにも用いられている言葉です。水辺の景色を堪能できるクルージングは、非常に高い人気を博しているアクティビティであり、さまざまな島で広く愛好されています。
そんなクルージングを思う存分楽しめる観光スポットとしてオススメなのが、沖縄県の離島の一つである小浜島(こはまじま)。今回はそんな小浜島でのクルージングについて、ご紹介させていただきたいと思います。
そもそも小浜島とは?
小浜島は、沖縄本島よりもさらに遥か南西に位置している島であり、リゾート地として人気の石垣島や豊かな自然で有名な西表島と同じ八重山諸島に属しています。面積はおよそ8㎢、外周囲は17km足らずと大きな島ではありません。
しかし、2001年にNHKで放送された連続テレビ小説「ちゅらさん」の舞台となり、サトウキビ畑が広がる牧歌的で美しい景観は多くの人々に愛されています。社会現象と呼ばれるほどの人気ドラマだったことから、20年がたった今でもいわゆる聖地巡礼として島を訪れるファンもいるのだとか。人口は2020年時点で700人となっており、面積、コミュニティともに小規模であることから島に空港は存在しません。
そのため小浜島へと赴くためには、まず同じ八重山諸島の石垣島を訪れる必要があります。石垣島へは国内各地の空港から直行便が出ていますので、交通手段に困ることはないでしょう。
石垣島へ到着したら、そのまま石垣港へ。石垣港にある離島ターミナルと小浜港の間には高速船やフェリーによる定期航路が結ばれているため、それらを利用して行き来するのが交通手段となっています。
2020年時点で1日に8便が就航しており、所要時間は25分ほどですので、石垣島まで行ってしまえばそこからは比較的容易に行き来が可能と言えるでしょう。海の状況などにより欠航することも有るため、事前に運航情報をチェックすることをおすすめします。実際、島の住民の方々も買い物などは石垣島まで足を伸ばして済ませることが多いようです。
小浜島の主な産業は観光業であり、大岳(うふだき)という山にある見晴らしの良い展望台や、国の登録有形文化財の大盛家住宅という民家などが観光資源として有名です。他にも歴史を感じさせてくれる史跡の数々や、「ちゅらさん」ゆかりの場所、ガジュマルの群生地などが点在しており、観光地としての見所が多い土地となっています。
また島全体がほどよくコンパクトなサイズであることから、レンタサイクルを利用した海風を感じながらのサイクリングも観光資源の一つとして親しまれているようです。
小浜島でクルージングが人気な理由
そんな小浜島一番の魅力は?と聞かれた時、多くの人が挙げるのはやはり白い砂浜と青く美しい海。小浜島の周囲一帯は、石西礁湖と呼ばれる日本最大級のサンゴ礁群に囲まれており、海中にはそのサンゴ礁を住処にするカラフルな熱帯魚たちの姿も豊富に見ることができます。
この地域に生息するサンゴの種類はなんと400種類以上にも及び、国内のみならず世界的にも稀少なサンゴ礁地帯であるとされています。さらに八重山諸島一帯が黒潮海流と呼ばれる海流に面しており、この海流は栄養素に乏しくプランクトンが少ないことが特徴です。栄養素に乏しいと書くと悪いことのようですが、海の濁りの原因となるプランクトンが少なければ海は透明感を増すため、景観面では大きなメリットと言えます。
コハマブルーとも称される海の美しさに加え、亜熱帯気候であることから年間を通して温暖な気温が保たれており、マリンアクティビティが非常に盛んな土地柄です。シュノーケリングやダイビングなどと共に、観光で訪れた方から人気が高いのがSUPやカヌーなどの各種クルージングです。
美しい海・日の入りなど大自然が堪能できる!
小浜島は四方を青々とした大海原に囲まれているため、海上に漕ぎ出せば遮るものが何もない絶景と出会うことができます。南国特有のさんさんと降り注ぐ陽光に照らされ、海風を受けながら青い海の上を滑っていけば、日頃の疲れも吹き流されて心身ともにリフレッシュできること請け合いです。
また小浜島が属する八重山諸島のユニークな特徴として挙げられるのが、国内の西端に位置しているため日の入りの時刻が日本で最も遅いという点。それだけでなく、小浜島の周辺は工場や車といったガスを排出する要素がほとんどないため、非常に空気が澄んでいます。大気中の塵などに邪魔されない陽光は、都会で見る日差しとはまるで異なる印象を与えてくれること間違いなし。西方に見える西表島の影へと沈んでいくオレンジの夕日を眺めながらのクルージングは、一生モノの感動を与えてくれることでしょう。
小浜島で体験できるクルージング3選
それでは、小浜島で体験できるクルージングアクティビティをご紹介させていただきます。
今回取り上げさせていただくのはSUPクルージング、カヌークルージング、サンセットクルージングの3種類。それぞれ異なる魅力がありますので、比較しながら見ていきましょう!
SUPクルージング
まず初めに紹介させていただくアクティビティはSUPです。SUPとはStand Up Paddle Surfing(スタンドアップパドルサーフィン)の頭文字三つを取った略称。その名の通り、サーフボードのような板の上に立ち、パドルを使って海を漕ぎ進めていくアクティビティとなっています。水上でボードの上に立つと聞いて難しそうという印象を持たれる方も多いのですが、大きめのボードを用いるため安定性が高いのがSUPの特徴の一つ。
スタイリッシュな見た目に反して親しみやすい難易度であるため、老若男女を問わず気軽に楽しむことができるものとなっています。SUPの発祥は1960年代、サーフィンが盛んな土地であるハワイのワイキキ。元々は現地のサーファーたちがサーフィンにおいてバランスを取る練習として始めたアクティビティだったのですが、近年では世界的な人気の高まりを見せています。
体幹や足腰を鍛える動きは高いフィットネス効果も得られることから欧米のセレブ層へと浸透し、さらにSNS映えする写真が撮れるということも手伝って競技人口が増加しているのです。SUPに用いるボードに厳密な定義はないのですが、一般的には大きめのサーフボードか専用のボードが用いられます。
現地ツアーの料金には道具のレンタル代が含まれていることが多いため、自前で用意する必要もなく、初心者でも挑戦のハードルが低い点も魅力と言えます。小浜島でもSUPは人気アクティビティの一つであり、手ぶらで訪れても気軽にSUPを体験することが可能です。
夏場はもちろんのこと、真冬の時期であっても小浜島は温暖な気温を保っているため、問題なく楽しむことができるでしょう。また、泳ぎが苦手だという方は海でのアクティビティを敬遠してしまいがちですが、SUP中はレンタルのライフジャケットを着用できるため心配は不要です。
さらにSUPの人気の要因の一つと言えるのが、大型のボードを利用するため1枚の板の上に数人で乗ることができるという点。ご家族やお友達などと一緒に乗って楽しむのはもちろん、恋人との旅行であれば二人で一緒に同じ景色を眺めて絆を深めることもできるのです。
SUPを楽しむ際に注意しておきたい点としては、南国である小浜島は本土とは比べ物にならないほど陽光が強いということが挙げられます。上から降り注ぐ日差しだけではなく海面からの照り返しもあるため、思った以上に日焼けしてしまいがちなのです。日焼け止めをしっかり塗っておくことは必須で、加えて目の保護のためにサングラスなどを着用するのも良いかもしれませんね。
カヌークルージング
もう一つ、SUPと並んで人気の高いクルージングアクティビティがカヌークルージングです。こちらはその名の通りカヌーに乗って海上のクルージングを楽しめるというもの。しかしカヌーと聞くと、オリンピックなどで行われる競技のハードでストイックな光景を想像される方もいらっしゃるのではないでしょうか。もちろん、アクティビティで行われるカヌーは競技とは全くの別物。
アクティビティ用のカヌーは非常に安定感があり、転覆してしまうことはほとんどありません。また、操船も容易で力もそれほど使わないため、小さなお子様以外はどなたでも気軽に楽しむことが可能です。漕ぐ手を止めれば、ゆっくりと海上の景色を楽しめる点が大きな魅力。透明度の高いコハマブルーの海を上から覗き込んでみるのも良いでしょう。
上で述べた通り、周囲を石西礁湖に囲まれた小浜島の海中にはたくさんのサンゴが生息しています。サンゴという生き物は、海中で二酸化炭素を吸収し光合成を行い、酸素とミネラルを水の中に放出する性質を持っているのが特徴。それによって水質が浄化され、小浜島最大の魅力とも言える透き通ったエメラルドグリーンの海が生み出されているのです。
SUPはボードの上でバランスを取る必要があるため、海中をじっくり観察するのにはカヌーの方が適していると言えるかもしれません。さて、そんなカヌーの人気ポイントの一つは二人乗りができるという点。
二人でも楽しめるという点はSUPと同様ですが、カヌーはより安定感が高いことから親子で一緒に楽しむのに適しています。一つのカヌーに同乗して小浜島の美しい景色を親子で眺めたという思い出は、お子様にとって一生残る原体験となってくれるかもしれません。
小浜島では、カヌーも現地ツアーが多数組まれています。ライフジャケットなどもレンタルできるため、こちらも特に参加のための手荷物は必要ありません。
冬場に参加する際は海上に吹く風で気温よりも体感温度が低い場合がありますので、その日の気候や風の具合を見て、半袖か長袖かを調整できるようにしておくとベストでしょう。
サンセットクルージング
最後にご紹介させていただくのは、小浜島サンセットクルージングです。こちらはSUPやカヌーといった自分で漕ぐアクティビティとはまた違い、クルーズ船やヨットなどに乗って純粋に夕暮れの海を楽しもうというもの。
上でも軽く触れましたが、日本で最も日没が遅いエリアであり大気中の不純物も少ない八重山諸島の夕日は、その美しさも格別です。南国の眩い太陽は、夏場の日中だと日差しが強すぎると感じてしまうことも。ですが日が西に傾く頃には日差しの厳しさも薄れ、輝かしい美しさだけを楽しむことができます。
船に乗って波に揺られれば、心地よい海風と潮騒、エメラルドグリーンの水平線や西表島の影に暮れていく太陽という絵画さながらの絶景を楽しむことができるでしょう。小浜島ではさまざまなツアーが実施されており、ワンドリンク付きのツアーも多いため、お酒を飲みながらゆったりと海上を堪能することができます。
そして小浜島のサンセット最大の見どころは、非常にレアな気象現象であるグリーンフラッシュ。緑閃光とも呼ばれるこの現象は、日没寸前の太陽が一瞬、強い緑色の光を放って瞬いたように見えるというもの。これは光の入射角によって太陽光の中に含まれる緑の波長だけが目に届くことで起こる、なかなか出会うことのできない光景だとされています。その稀少さに由来して、ハワイやグアムなど南国の国々ではグリーンフラッシュと出会えた人には幸せが訪れるという言い伝えが。グリーンフラッシュの最低条件は、地平線や水平線への日没を見られることと、空気が非常に澄んでいること。その二つの条件をしっかりと満たしている小浜島は、日本でも屈指のグリーンフラッシュを目撃しやすい土地となっています。空気の状態や気温、空模様など諸々の条件が噛み合えば目撃できる可能性は十分にありますので、日没の一瞬に集中してみると幸運を掴めるかもしれませんよ。
まとめ
以上、小浜島で楽しめるクルージング3種をご紹介させていただきました。いずれのクルージングにも異なる魅力がありながら、気負うことなく楽しめるという点は共通しています。
マリンアクティビティというものは、経験のない方はなかなかチャレンジに勇気がいるものですが、SUP、カヌーともにハードルは決して高くありません。現地のツアーに参加すれば簡単な指導を受けることもできますので、小浜島で初体験に挑んでみるのはいかがでしょうか。
また、夕暮れを眺めるクルージングは日本各地にありますが、グリーンフラッシュと出会えるかもしれない土地は非常に限られています。生涯忘れられない思い出になること間違いなしの体験ができますので、小浜島を訪れる際はぜひお好みのクルージングをお楽しみください!